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住宅ローンのお話②

こんにちは。

北九州営業所の佐藤です。

前回は住宅ローンの仕組みの一部と融資保証料、融資手数料の違いについて投稿しました。

 今回も前回に引き続き住宅ローンのお話です。

 さて、購入するマイホーム、融資を申込する銀行も決まりました。

次は融資を受ける際に借入金に掛かる金利をどうするかを考えてみましょう。

金利は2種類あります。1つ目は固定金利。

 

イメージはこんな感じです。

35年間の支払いで毎月決まった金額を支払っていけば、35年後にはローンが終わります。

2つ目は、変動金利です。

 

固定金利同様、毎月の支払額は変わりませんが、半年に1回、4月、10月に金利の見直しが行われます。

では、この2つの金利を次の条件で借入した場合の特徴を比べてみましょう。

 

まず、固定金利ですが地場の地方銀行を例に説明します。

 

借入金額 3000万円 返済期間 35年間 固定金利 当初10年間 1%

 

住宅ローンを固定金利で融資を受ける場合、店頭金利というのがあります。

今、住宅ローンを借入期間35年間、当初10年間を固定金利で選択した場合貸出金利は

2.65%(10年)です。但し、初めて当銀行をご利用頂くお客様には特別に当初10年間は店頭金利から-1.65%の1%で貸し出します!!

また、10年後の金利見直し時に改めて10年固定を選択された場合には、店頭金利より特別に1%差し引いた金利でご紹介致します。

銀行のすごくサービス溢れるいいお話ですね

ただ、10年後の金利って今は分からないですよね?いいお話でもここがデメリットになる可能性がありますね。

10年後に金利の引下げ1%を受けても支払い額が残り25年間、借入時と変わらないって

事も考えられます。10年間頑張って支払い続けても返済額が変わらない、上がったりするとちょっとだけ微妙な気持ちになりますよね

 

メリット:確実に35年後には支払いが終わる。

 

デメリット:10年後に金利が上昇する可能性がある。

 

次に変動金利です。

借入金額 3000万円 返済期間 35年間 変動金利 当初5年間 0.975%

 

 イメージ図にあるように半年に1回金利の見直しが行われます。例えば毎月10万円のお支払いをしても金利と元金の内訳が5年後の見直しが行われるまでわかりません。

また、5年後の見直し時期の前に金利が上がってお支払いの金額は利息だけ払っていて元金が減ってないってこともありえます。

 では、その場合にどうなるか?

 イメージ図の①は借入をしてしばらくしてから、毎月元金利息合わせて10万円の支払いが金利上昇によって元金利息合わせて15万円支払わなければならない状態になった場合です。

 変動金利の場合、途中で金利上昇があり支払い額が増えた場合でも、当初5年間は10万円の支払いが15万円になる事はありません。と、いう事はここで②△50,000円の未払い利息が発生します。

 この未払い利息ですが、次の金利見直し時には変動金利の場合、1.25倍ルールというのがあり、当初5年間10万円の支払いの場合、次の6年目から10年目までは125,000円(イメージ図③)以上、支払額は上がりませんが、その際に実際の支払額が150,000円とした場合、差額25,000円④が出てしまいます。更にこのままの金利が上がり続け、利息のみの支払いを続けて35年後に未払い利息100万円が残った場合(イメージ図⑤)どうなると思います?

結論から伝えますと一括返済です。更にローンの期間を延長する事はできません。

と、固定金利と変動金利を比べてみた場合にどちらを選択するか悩みますよね?

 

おさらいを含めて再度、それぞれの特徴をまとめてみます。

 

固定金利 

・イメージとしてはコツコツと支払いを続けていれば、借入期間内に支払が終わる。

・金利見直し時に変動金利1.25倍ルールの様に支払額に制限が設けられていないので、金利が上がった場合に支払額が読めない。(青天井)返済意欲が

 

変動金利

・金利見直し時に支払額が変わったとしても、1.25倍ルールがあり、その範囲で支払い額を固定出来る。

・借入期間が終わった際に未払利息が発生する可能性がある。やっと返済が終わったと思ったのに

 

上記を踏まえて考えますと、どちらの金利を選択したらいいかは一概には言えません。

 

この話を読んで少しネガティブになった方は前向き?になるお話です。

私自身の話になるのですが、2年程前に中古マンションを購入した際に、期間35年間、固定金利一択で融資を受けました。また、当初5年間は優遇金利を受け、6年目以降に金利は上がるのですがそこから残りの30年間は金利が変わらず最後まで支払額は一定という、まさに安定した支払額に魅力を感じていました。が、最近、某銀行にて変動金利で借換えをしました!!

安定志向の私が何故、固定金利から変動金利に借換えを行ったかというと、固定金利にあまりメリットを感じなくなったからです。

変動金利で借換えを行った際に当然メリット、デメリットはあります。

私の事例でいくと……

 

メリット ① 当初35年(残り33年)で融資を受けていたが、34年間で融資を受ける事が出来た。

     ② 当然、支払額の差が大きく出た。(私自身の感覚です。)

     ③ 総支払額を計算すると変動金利で借換えを行った場合に固定金利で払い続けるより差額が〇〇万円出た(机上の計算)

デメリット① 借換えの諸費用で今まで2年間支払を続けた返済額の内、1年分の支払いが意味のないものになった。

毎月の返済額が減り、返済後の差額が大きかったので、確かに1年分の支払いは意味のない事でしたが、デメリットよりメリットが上回ったと思います。

 

さて、変動金利のリスクはどう考えたかというと、仮にイメージ図のような状況になった場合に考えられるのはインフレです。

物の価値が上がっていき、貨幣価値は下がります。

借りているお金が3000万円だったとして、物価上昇が10倍になったとしても融資を受けたお金3000万円が3億円にはなりません。3000万円は3000万円です。(但し、貨幣価値の目減り分金利は上がります。)

また皆様の所得も連動して上がっていくはずです。

物の価値が上がれば不動産の価値も上がると思いますので、その時に高く売っておしまいだと思います。それで銀行に返済すればいいかと思います。

余ったお金があった場合は、銀行に預ければ今と違って利息もすごくいいと思います。利子だけで食べていけるかも(笑)

って、時代が今後来ると思いますか?

私は思いま……

以上が今回、固定金利から変動金利に借換をした理由です。そこまでリスクは考えなくていいとは思いました。

今回のお話はここまでです。

長くなりましたが、弊社にて購入をご検討のお客様は、是非、担当営業に金利を含めていろいろとご相談下さい。きっと素晴らしいアドバイスをしてくれるはずです!!

最後までご拝読頂きありがとうございました。

また次回、宜しくお願い致します。

 

※この金利の話については、地場の地方銀行で借入を行った場合の話になります。